―Ciel―

死にたい死にたいとぼやくけど、それはこっちの方だとそれこそ言ってやりたい。


「死ぬことはその気になれば何時だって出来るんだから、ならせめていい思いしてからでいいじゃん」って聞いてから
私、まだいい思いしてない。まだ死んでたまるか！って思いだけでこの毎日を繰り返す。


同じ毎日を繰り返すことが幸せだと言うけど、それは欠伸が出ちゃうような゛平穏な毎日の繰り返し゛に限るよね。

涙が出ちゃうような毎日を繰り返すことが幸せなんて思えないもの。

罵り合う声が響くのを繰り返すことが幸せなんて思えないもの。




特別な幸せなんて望んでないのに、上手くいかないものね


こんな親なら、私は知らない方が、きっとずっと幸せだった。
「私の両親はどんな人だろう？つって考えながら生きた方がずっとマシ。




ああ、もういやだ。
死にたい、じゃなくて消えたい。

いなくなってしまいたい。

だってもう、なにも戻ってこないんだもん。

毎日毎日毎日。私の中の何かが壊れていく…

毎月毎月毎月、頭痛い。

母は、育ててやったんだから親を助けるのは当然。なんて言うけど
ネグレクト同然で゛育ててやった゛とかよく言えたもんだと感心する。

中学になった時にはあたしはもうお昼のご飯代しか貰ってなかったけど？

残りは離婚した父が相場以上にくれたお小遣いだったけど？

それを言ってやれば「お金がなかったから」だそう(笑)


あんたは三食食べてたのに？お金がなかったのに子供は一日一食代だけで、あんたは三食？
普通、お金がなかったらあんたも一食が当然でしょ。


姉にはご飯作ってあげてたけど、あたしにはなかったくせに。


それを゛育ててやった゛ですか？

お陰様で、今は頭がおかしくなったみたいで食事が取れない身体になりました。どうもありがとうございます。

十キロ落ちていいダイエットになりましたー。


あんたが、あんたがって煩いから、「だったら今ここで22年前にやり損ねたことやれば？」って言ったらきょとんとしてた。

「堕胎すれば犯罪者じゃなかったのにね？
今ここで、やれば？」って。

そしたらそんなことを言ってるんじゃない、と(笑)

笑っちゃうよね、散々あんたが居なければって言ったくせに、いざとなれば恐怖に支配されて出来ないんだよ。


あたしが腕を切ってれば、その傷痕に恐怖するんだ。

歯車が噛み合わなくなって、あたしの頭の中も狂って来たことに今更気付いて、恐怖するんだ。


ずっと、だよ。ずっと前からだよ。
あんたの娘がおかしくなってたのはずっと前から。

目をそらして来たからずっと前からあった傷痕に今更気付いて怖くて仕方ないんだよ。


笑いたくもないのに笑っていた娘を見ていたから、あんたはここまで気付かなかったんだ。

高校に定期的に来ていたカウンセラーの所へ連れて行かれていたことだって、「大したことない」って流していたからこそ、気付かなかったんだ。

カウンセラーに、何の話しもしなかったけど。

それで救われるなら、今もワケわかんないことしてない。


お金がなくたって、良かった。
ただ、私を娘として見ていてくれたならそれで良かった。
特別な言葉も、要らなかった。
ただ、私を抱きしめてくれるだけで良かった。

子供も子供として、扱ってくれるだけで良かったのに。