嘘は、絶対に突き通さなきゃいけないと、思う。
相手を思いやってついた嘘ならば
尚更のこと。
でも、あの人達は突き通せなかった。
哀しくて苦しくて辛くて
もう、どんな言葉を使えばこの気持ちを表すことができるのか、わからない。
私の辞書にないだけで、世界にはあるのかもしれないし
元々、それを指す言葉がないのかもしれない。
壊れた環境で芽生えたのは狂った感情。
大好きだった、姉が憎く思えた。
私が、手に入れることの出来なかったそれを、いとも簡単に、当たり前のように持ち合わせていた姉が、憎くなった…
それでも、大好きだという感情は
消えてはくれませんでした。
だから苦しい。
もっともっと、最低な人間だったなら
姉が嫌な人間だったなら…
迷うことなく、躊躇うことなく、怨めたでしょう。憎めたでしょう。
だけど…どこまでも、変わらずに優しい人な姉さん…
どこまでも、汚くて醜い感情を持ち合わせる、私。
嫌い、という感情は
もしかしたら、好き、という感情の延長線上にあるのかもしれない
酷い人だったのは、私なのだろうか
父でも、母でも、姉でもなく
私かもしれない…
だけど、この感情の消し方を
私は知らない…