叔母が海外赴任の間、叔母の部屋を間借りする事になった主人公は、声しか聞こえない幽霊と出会う。
幽霊は元々この部屋の住人で、自殺しようとしたところを誰かに殺されたのだという。主人公は姿も見えないその幽霊の頼みで、誰にどうして殺されたのか調べる事となるのだが…。
雨の日に亡くなったからか、雨の間しか部屋に現れられない幽霊と主人公の、ほんのりミステリー。
『雨恋』
著者 松尾由美
出版者
ISBN 4-10-473301-6
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
旅行代理店に勤める主人公・北村志織の趣味は写真で、撮ってから現像までを自ら行う事が仇となり、住んでいた部屋を追われ、古びた不動産屋に駆け込む。そこで紹介されたのは、古いけれども趣きのあるアパートの一室だった。
引っ越しも終わり、いつもの様にココア色のテディベアのバンホーに、日々のあった事や愚痴を喋っていると、何処からか笑い声が聞こえた。
それはどうやら、壁に開いたエアコン用の穴から聞こえてくる様で、恐る恐る話し掛けると、未来からその穴を通して話し掛けているシラノという男の声だった。
半信半疑でありながらも、志織は未来では隣人の平野があらぬ疑いをかけられ、罪人になっているので、アリバイの証拠写真を撮ってほしいと頼まれ、通路を挟んだ隣の部屋の住人である平野の後をつける事になったのだが…。
『九月の恋と出会うまで』
著者 松尾由美
出版者 新潮社
ISBN 978ー4104ー733ー026
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。