スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

ねぇ、私…罪に気がつきましたか?



病気にかかり、でも弱音を一切吐かなかった父。


最後まで生きようとしていた。


いや、死を覚悟していたのかも知れない。







私との最後の会話は、


父「お父さん退院したら、黒鶫の好きな焼肉しよう!」


私「あはは、それは嬉しいな。お母さんと妹さんは納豆パスタばっか作るから、嫌なんだ」


父「納豆嫌いな黒鶫がかわいそうだよ!だから、退院したら、焼肉にしよう!」


私「楽しみだよ」


父「よーし、お父さん腹一杯食べてやるから!」











この後、ほとんど会話できる状態ではなくなり、最後は、苦しむ事なく、眠るように逝ったそうです。









私は、毎日病院へお見舞いに行き、嘔吐が止まらない父の背中を擦ったり、父の手を握って声をかけたり、食べたいと言ったアイスを食べさせたり…。



とりあえず、できる事はしたつもりでしたので…悔いは…ない。
…そう言い聞かせました。
やってあげられる事はした…だから、悔いはないんだ…と。










父の看病は、叔母と母が交代で泊まり込みをしていました。


最後の朝は、叔母が付き添っていました。


呼吸が止まった…と家に電話が入り、母、妹さん、私で急いで病院へ。


母は、車駐車してるから、あなた達先にパパのところ行きなさい!と。


私と妹さんで、父の病室へ急ぐ。


病室に入り、そこから動けなくなる妹さん。


私は急いで父に近寄り、手を握る。
お父さん!と呼ぶ。


すると、まだ父の体につけられていた心電図が、一瞬動く。


私が驚いていると、黒鶫を待ってたのよ、と叔母。


…父が本当に待ってたのは、きっと母だ…と、私は思った。











色々あって、葬儀も終り、父が亡くなって2年になる。



今でもポロリと泣く時がある、でも悔いはないんだ…。


そんな私の心を砕く言葉があった。
昨日の話になる。


昨日、母が作った煮物を叔母宅へ届けに行った。


お邪魔する気はなかった。玄関で失礼しようと思った(叔母苦手)が、叔母に強引に上がらされる。


コーヒーを頂く。


叔母が、ちょっと真剣な顔で言い始めた。


叔母「今まで、黒鶫にも、妹ちゃんにも、お母さんにも話してないけどね?お父さん、最後に手を上に挙げて言ったのよ、




“たすけて…”




って…」



















何かが…壊れた。


そうか…そうだよな、死ぬんだよ?…怖いよな…。怖くて当たり前なんだ。


ずっと助けを求めていたんだ…。


ごめんよ、お父さん、私は…お父さんに悔いのないように接してきたつもりだった…。


これは、自分の防衛手段だったんだ…。


そう…違ったんだ。


私は、お父さんを救ってあげられなかったんだ。


救えなかったんだ…。


今さらそんな…真実を知っても…どうにもならないけど…。


救えなかった、救えなかった…救えなかったんだ…。


ごめん。


一人で逝かせてごめん。


私は誰も救えないんだ。
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2013年04月 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
カテゴリー