キーワードは「子ども」
大げさに言えば再生の為の物語。
過去に子どもを亡くし今も喪失感から抜けられない多田。
子ども時代に虐待を受け、負の連鎖を恐れて子どもと接するのが嫌いな行天。
つかず離れずな同居生活も3年のやや倦怠期のふたりに、子ども絡みの依頼が!
こともあろうに行天の実娘を1ヶ月あまり預かることに
悩む多田。もちろん嫌がる行天。
「逃げなきゃ死にそうってときは、俺は逃げる」行天の名言!
ふたりとも子どもの世話なんか苦手どころか避けたい事案なのだが、根が優しいとゆーか、断れないとゆーか、お人好しとゆーか
それでもはるちゃん(行天の娘)は多田に懐き(父親と知らないままに)行天に懐き、お父さんとパパと娘の同居みたいな。
はるちゃんの登場でふたりの過去の傷が癒されていくみたいな。
第2の子ども事案はお得意様の由良くん。
依頼は母親が入団した新興宗教の畑から連れ出してほしいというのだが、ここでも行天は過去と向き合うことになる。
子ども時代を一緒に過ごした現教団主の小林。
悩む小林に行天の名言
「多田が言ってたよ。生きてるかぎり何度でもやり直せるって」
その後九死に一生を得た小林が無事やり直せたかは語られてない。
警察は小林がバスジャック犯だと思い込んでたけど、それに関しては彼も被害者だから。
行天には確かに怪我負わせたけど。
あとは由良くんも。
けど彼もそもそも小林を牽制しようとシンちゃんが残していった銃を構えてただけで、運転手の急ブレーキがなければ行天を撃ってない
そもそも老人会(?)がバスジャックしなければ、少なくとも行天の腹に穴が空くことはなかった。
(便利屋の上得意で老人会リーダーの岡老人の越中ふんどし一丁の姿は、隠れた名シーン!マッチョ老人は眼福
)
それにしても行天はシリーズ通して指2回落とす、腹2回穴空ける。もしシリーズ続いたら絶対3回目ありそうだ。
行天は飄々と何も考えないようで名言を吐く。
小林への言葉は多田の借り物だったけど、曽根田のばあちゃんへの言葉は沁みた。
「あの世はないけど、僕が生きてる限りは時々思い出してあげるよ」
泣けるなぁ〜
形式的な葬儀よりも、そう言ってもらえる方が絶対いい!
はるちゃんとの別れは行天遁走したけど、多田との別れ際に多田に「お父さん」と言ってたから、行天には「パパ」と言ってたはず。
「お母さん」と「ママ」と「お父さん」と「パパ」がいるはるちゃん。思春期になったら悩むだろうなぁと、考えても仕方ないことを考える。
それはおよそ十年後。
多田と行天は四十路。
ふたりは果たしてまだつるんでるのだろうか。
真面目に便利屋に取り組み、真面目過ぎてお節介の域まで達してる多田。
やる気ない飄々とした風来坊の行天(過去にリーマンで営業やってたなんて信じらんない)。だけどいざという時は体張ってでも誰かを守る。
ん?普段死んだ目してるのに、やるときゃやる?
娘の(2次元的な)好みじゃないか
でもワタシ、行天演ってる松田龍平好きだわ