ＤＩＳＣＯＲＤ

疼く身体 熱くなる胸


込み上げる思い



“貴方に触れてほしい――”





貴方の吐息 貴方の声


貴方を求めてやまない



“貴方が欲しい――”







目を閉じて思い出す


貴方の囁く声を

貴方の唇の感触を

貴方の指の動きを


貴方に触れられるのを思い出す



記憶を辿る

そっと指でなぞって確かめる


悦の記憶を







あがる息

乱れた髪


焦点の定まらない視線の先には

貴方ではなく白い自室の天井



何度も味わった

快感のあとに残る虚無感

決して満たされることはない


わかってるのに


わかってるのに同じことを繰り返す



身体の熱が冷めないから






ねぇ？


次に会うのはいつ？


次に触れてくれるのはいつ？


次に愛してくれるのはいつ？



ねぇ……？






もう 貴方のことしか考えられない





触れてほしいの



貴方の 唇が 掌が 指が



恋しくてたまらない






愛して欲しいの



貴方の唇で 掌で 指で




私を悦に浸らせて……







貴方が欲しい……


貴方が……

薄暗い部屋に二つの影



求めていた温もり




静かに唇を重ねたら


さぁ 始めましょう

愛の戯れを





降り注ぐキスの雨


優しく

そして

甘く


私を別世界へと引き込んでいく





肌を滑る掌


静かに

そして

熱く



私の意識 感覚を麻痺させる






貴方の柔らかな唇


貴方の温かな掌


貴方の長い指




その全てが愛しくて

その全てが私を熱くさせる







貴方の　髪に　唇に　躯に


ずっと触れたかった




私の　髪に　唇に　躯に


ずっと触れてほしかった




ずっと ずっと

待ち望んでいた





もっと 触れて


貴方の温もりを感じたいから


もっと くちづけて


貴方の愛を感じたいから



もっと……
もっと……


私を求めて



熱く…
激しく…
淫らに……



何も考えられなくなるくらい

何度も 何度も

私を感じさせて



離したくない 離れたくない



貴方の全てを感じたい

私の全てを愛してほしい


私を貴方で満たして欲しい




だから


もっと もっと



私を愛して――