くろねこ、 prof bkm

2012年7月29日 22:13
エンヴィキャットウォーク歌詞解釈


最近ボカロの歌詞解釈を読むのに微妙にハマってます。これまで何気なく聞いて、歌って、PVを見てたけど1個1個の歌詞に着目してみたら結構面白くて、時々読むようになりました。歌詞の意味を分からないままに歌ってたこともしばしば。いざググってみると納得したり感心させられたり。仕事のいい息抜きになってます。

そんな中、エンヴィキャットウォークはあんまりすっきりとした解釈が見当たらなかったので自分なりにちょっと考えてみました。


この曲の主人公は恋愛依存体質の恋愛中毒者の二人。


曲の一人称視点になってる女の子と、女の子が惚れた男の子。

女の子:恋してないと死んじゃう。恋してる相手は常に一人。常に一人の人に全力で恋してる。すっごい重い。
男の子:恋してないと死んじゃう。だけど別に相手は一人じゃなくていい。楽しい恋愛を常にできてればそれで満足。たった一人にこだわりはなく恋愛できる相手がいれば不特定多数の相手と恋愛をすることで自分の気持ちが安定するタイプ。イケメンのリア充。



旧ネオン街3番通り、路地裏猫欲情論理
パラノイア( 依存症 )振り向かせたい 夜ごと飾るNail
体裁 美貌 理想 奪い合い? 恋の Bandit Song( 山賊の歌 )
強引 Fallin' さあ尻尾で誘惑の美

類似運命 本能相違 鱗粉で媚び売りの好意
「そばにいて?」 下らない誓い キミに捧ぐ啓示
変装気味 Gimme グロスに混ぜる媚薬 偽装
秘密の嘘を知って LuLa-LiLa


類似運命 本能相違=似た者同士(恋愛依存体質)だけど本質は違う
旧ネオン街3番通りの路地裏にて。男の子を着飾った女の子達で取り合う中で、ヒロインは自分も男の子と一緒だよ、とほのめかし、私ならあなたの気持ちがわかる、一緒だものとうそをついて男の子を気をひきます。


Pay me 不安な Twinkle Venus 踊れ 妖艶な Flow
終末の夜を買い込んで
運命の糸でキミを試すの Again...


終末の夜=週末の夜? Pay meで私に支払うなので、支払われたもので週末の夜を買い込む( 週末の夜の約束 )にかかっていくのかなぁ、と思ったり。週末の約束をとりつけて、男の子が自分一人と付き合うことにいつまで耐えられるか女の子は不安な気持ちながら試している。


愛ゆえに キャットダンス Baby 愛に従順で聡明に
誘えミザリィ( 不幸) 恋の有罪迷宮 相対ヒステリカ 情の成す無条件に
盲目のアイロニー( 皮肉)


愛を試したっていいことなくて、不幸になるだけってわかってるのに自分の気持ち(重たいくらいまっすぐな自分の愛情)に従順で我慢できずに確かめてしまう。確かめた先に待ってるのは決していい結果じゃないと自分でいながらも自ら不幸を招いてしまう。自分で自分のしている行動を女の子は皮肉っている。


覆うクラクション 洗脳包囲 香水の雨に Fanfare
真夜中の不純な期待 刺激 流れ出す
咲かないロリポップ Night Light 愛の証明を
「麻酔を打ったシナリオなんて、もう。」


思ってた通り、予想していた通りに男の子が浮気。残念に思う気持ちと、ああやっぱりね、と思う気持ち。自分の知らない香水の香りで確信を得ている。
不純な期待:予想通りに浮気していたこと
ファンファーレ:予想があたっていたことを祝福している皮肉の意
麻酔を打ったシナリオ:動きがなく、ある意味でまったく予定調和な流れ


双生 相愛 独占欲 潜在的順応 Smoke & Love & Love
盲信癖 逸楽 感染症
どうか、幸せで。


男の子の依存体質を知って付き合ったはずなのに、そこを承知で、似た者同士だと言って近づいたのに、順応していたはずだったのに、どこかで自分(女の子)の依存症が顔を出す。独占欲が流れ出す。


How many? ブラックアウト Envy 帰り去った月の嘘に
焦がれ慕う等身大の想い Without U
純情のステージで トドメ刺す生存美 もう終わりにしよ?


How many? ブラックアウト Envy 帰り去った月の嘘に:どれくらいの夜
ブラックアウトで眠りにつく、帰り去った月の嘘も夜の意味にとらえるとHow many?でどれくらいだからどれくらいの夜(何回)嫉妬したかしら、の意味になるように聞こえる。月の嘘は彼の嘘でもいいなぁ。
Without U:あなたなしで
貴方がいない夜、貴方のわかりきった嘘に騙されたふりをして何回嫉妬しただろう。もう終わりにしない?


もし世界が消えて、私も消えて
そしたらアナタの所有権も消え去って
それじゃ底まで愛してから棄てるわ。
アダムとイヴに始まり、此処で終わる
さあ、禁断の果実 今。

キャットダンス Baby 愛に従順で聡明に
誘えミザリィ 恋の有罪迷宮
恋愛依存したこの部屋で二人
朝を迎えよう。


男の子との恋を諦めようとしたけど、元来女の子の独占欲と依存症も大概で、こんな恋やめようやめようと思うのにやめられない。底まで愛してから棄てるわ=今はまだ棄てる段階ではなく、彼の世界から自分がいなくなって彼が自分のものでなくなることには耐えられない。決して幸福な関係にはなれないとわかっているのに禁断の果実(今の不幸な幸せ)を手放せなくて、結局はまた二人同じ朝を迎える。


という、どうしようもなく純粋で、かつただれた恋愛の歌なのかなぁと自分の中で解釈がつきました。個人的に好きな解説を読んで前よりもっと好きになった曲は「サンドリヨン」「カンタレラ」「トリノコシティ」「アンハッピーリフレイン」です。どれも曲の中にある物語に引き込まれます。わかりやすい曲も好きなんですけどねぇ。「W.I.M」とか「動物占い」とか「メランコリック」とか「スキキライ」とか。ストレートな言い回しも婉曲な言い回しも、どちらも好きです。書いてるうちに考えがまとまってすっきりとしました。

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